ドローンとトイドローン|航空法規制の差

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ドローンとトイドローン。

これらは、航空法の中では総じて「小型無人機」と呼ばれ、「無人航空機」と「模型航空機」は、小型無人機を機体重量により分類した時の呼称です。
無人航空機は航空法により、飛行場所や飛行方法に関する規制があることを、弊社で運営している「ドローンスクール8」のJUIDA操縦技能認定コースや、飛行規制対策講座でも取り上げています。
法規制に関する知識はドローンを運用していく上で、肝心要の知識です。


機体定義のおさらい

無人航空機
航空法による無人航空機の定義は、【構造上人が乗ることのできない小型無人機の内、飛行時の機体重量が200g以上のドローンや飛行機、ヘリコプター等】。

空撮や点検、測量、農薬散布などで活躍するいわゆるドローンと呼ばれる物。
実際は、この様な形状意外にも、一般的なヘリコプターの形、飛行機の形をした物も200g以上の重量があれば無人航空機にあたります。

※上限数値も決められており、25kgを超える小型無人機は耐空証明に準ずる性能証明が必要になります。

 

模型航空機

小型無人機の内、機体重量が200g未満のドローンや飛行機、ヘリコプター等が該当します。主にホビー用ドローンとして広く楽しまれており、ほとんどDJI一択の無人航空機と比べて、ParrotHoly StoneRyze Robotics(※)など、多くのメーカーが様々なタイプの製品を製造・販売しています。

家電量販店やネット通販でも購入することができ、価格帯も2,000円ほどのただ飛ぶだけのドローンから、50,000円ほどの高性能ドローンまで多種多様です。

 

【高さ規制Ⅰ】単純規制の無人航空機

「ドローンの飛行可能高度は150m」

空港周辺を除いて、この数値はどこに行っても一定です。
ここは120mまでだとか、ここは200mまでみたいな特例はありません。

無人航空機を飛行させる際の注意点としてよく挙げられるのは、この150m規制は地上高であることです。
機体の現在地の標高に合わせて150mの制限ラインが上下するということで、山間部での飛行には注意が必要と、過去のブログ記事でも紹介していたかと思います。

この150mという数字も、2015年末のドローン規制施行から制限高の基準も変わっていません。
この高度を超えて飛行させるには、関係各所との調整や国交相による許認可が必要です。

 

【高さ規制Ⅱ】規制高が場所により異なる模型航空機

トイドローンやミニドローンと呼ばれる模型航空機に関する航空法規制の中で、無人航空機に関する規制よりも複雑な規制が、高さに関する項目です。

実際、航空法には「他の航空機の飛行に危険を及ぼす行為を禁止」としか書かれていませんが、「模型航空機の飛行により、航空機に危害を加える恐れのある行為」として、

  • 空港周辺(制限表面の上空)での飛行
  • 航空交通管制圏、航空交通情報圏、高度変更禁止空域、特別管制空域、航空路内にて高さ150m以上の空域を飛行
  • その他の空域で地上高250m以上の空域を飛行

を禁止行為として明示しています。
無人航空機とは異なり、飛行場所によって150mと250mの2つ線引きがあることが着目ポイントです。

高度変更禁止空域は、国土交通大臣による告示により適宜定められます(航空法第82条第2項)。

赤枠で囲った場所以外で、航空路から外れる区域での高さ制限は250mです。

航空路(国土交通省HPへ)

RNAV経路(国土交通省HPへ)

屋外でミニドローンやトイドローンと呼ばれる、超小型のドローンは送信機を中心に半径30m程度しか飛ぶことができないので、空港にめちゃくちゃ近い場所くらいでしか高さの規制を気にする必要はありませんでした。

しかし2018年の中頃あたりから、機体重量200g未満でありながら、GPSによる自律ホバリング機能と十分な運動性能を持ったホビードローンが数を増してきました。

GPS付きトイドローン

安価なものでは1万円前後の価格帯から、5万円近い高性能機まで多岐に渡る製品が販売されています。

高性能なドローンを使用すれば、空港周辺の制限表面はもとより、各種管制区域や航空路指定区域の150mどころか、一般空域での高さ制限数値である250mにも十分到達することができる性能を有しています(実際に250mまで上げてみました)。

バッテリーの容量や機動性、自律制御の制度から見ても、高さの制限値を意識しないといけない製品は既に存在しています。高性能トイドローン を使用する場合は、上昇できる高さに注意が必要です。

 

法規制内容の比較

無人航空機と模型航空機の法規制の差をリスト化してみました。

飛行場所や飛行方法に様々な規制がある無人航空機と比べて、規制が緩いのは事実ですが、高さ制限以外の規制が無い訳ではありません。
飛行高度に関する規定は、無人航空機と異なる規制概念が用いられています。
夜間飛行と目視外飛行の規制が無いように、無人航空機に対して制定されている様な、飛行方法についての航空法規制はほとんど対象になりません。

ただし、他の航空機や無人航空機の飛行を妨害する行為は禁止されています(航空法第134条の3第3項 付随する施行規則第239条の4に記載があります)。

航空機に対しての飛行妨害は、無人航空機と同様に刑法による訴追の対象にもなるので、注意すべきポイントです。

 

「ドローン」や「小型無人機」と表記されている場合

公園や広場などでたまに見かけるこの様な看板。

「ドローン禁止」と書かれています。この表記がされている場合は無人航空機も模型航空機も総じて飛行が禁止されています。

同様に、小型無人機等飛行禁止法による飛行規制も、「無人航空機の飛行」と限定されていないため、機体区分で差別されていません。

明確に、「ドローンの飛行を禁止する」との表記がなかったとしても、「他者に迷惑を及ぼす行為」の中に「ドローンの飛行が含まれる」と解釈されている場合もあるので、トイドローン やミニドローンであっても、公共の場所で飛行は行わない様に求められている傾向にあります。

 

 

 

販売店舗の売り文句から分かること

「メーカーから直接購入(直営通信販売も含む)」「代理店経由で購入」「ネットを含む通信販売で購入」「量販店で購入」など、様々な購入方法がありますが、購入元として一番信頼できるの、やはりメーカーからの直接購入です。

ドローンの場合は、例え代理店であっても商品知識や飛行に関する知見が十分である保証はどこにもありません。実際はメーカーも100%大丈夫かと言われるとそうとも言えませんが・・・
何しろ、購入後のサポートが一番しっかりしています(DJI製品は)。

特に、トイドローンやミニドローンと呼ばれる模型航空機に類するドローンは、家電量販店でも様々な種類の製品が販売されています。しかし、家電量販店の販売員は家電に関する知識は豊富かもしれませんが、ドローンに関する知識は、簡単な商品知識と、法規制に関する最低限度の知識しか有していないことがほとんど。ドローン好きで知識豊富な販売員が在籍しているのはレアケース。

特に機体重量200g未満の製品が陳列されている場所に、「航空法規制の対象外で気軽に飛ばせる」と書かれている様な店舗は特に危険です。その様な店舗で購入した後に、「トイドローンでも規制があるじゃないか!」と店舗側にクレームを言うのもお門違いですけどね。

模型航空機であっても、航空法の規制や飛行のルールがあることの注意喚起をしている販売店は、それなりに知識のある販売員が売り場を担当している証だと思います。

 

 


機体重量200gが法規制の線引きと思っているドローンユーザーが多くいますが、あくまで適用される法律の条項が異なり、適用の区分としての線引きが200gであるだけです。
トイドローンやミニドローンであっても、旅客機の運航に影響を及ぼす様な飛行や、他者に危害を加える飛行を行ったドローンユーザーは、適切に罰せられるべきだと思います。
ドローンの飛行そのものを問題視・危険視するのはお門違い。道具に罪はありません。

筆者:Yuh Fujinaga

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