ドローンの違法飛行|問われる操縦者のモラル

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ある程度定期的に行われる、ドローンの違法な飛行に対する一斉取り締まり。
半ば、見せしめの様な一斉検挙の様な取締り方しかしないので、安全なドローン飛行に与する気があるのかは甚だ疑問ですが、ニュースなどでも度々取り上げられている様に、飛行禁止区域での飛行や禁止された方法での飛行(特に夜間飛行が多い)の取締りは行われています。
今回は2019年に報道された、ドローンの無許可飛行や違法飛行のニュースをまとめてみました。

  


報道されたドローンの違法飛行

東京都港区芝公園
5月9日 人口集中地区内で夜間飛行を行い職務質問を受け、提示した飛行許可承認書には弟の名前が記載されていた。
罪状:航空法違反(法第132条第2号、第132条の2第5号、同6号、第7号、第157条の5第1号、同第2号)、私文書偽造等(刑法第159条)、偽造私文書等行使(刑法第161条)、東京都迷惑行為防止条例違反、東京都公園条例違反
現状:逮捕→保釈、書類送検 以後報道による情報なし
※現行航空法を適用した場合は、航空法第132条の2第4号、同第157条の5第3号が追加されます。

 

東京都台東区上野公園
4月 ポーランド人観光客が上野公園敷地内で無許可でドローンを飛行させていた。
罪状(重量200g以上の場合):航空法違反(法第132条第2号、第132条の2第6号、同第7号、第157条の5第1号、同第2号)、東京都迷惑行為防止条例違反、東京都公園条例違反
罪状(重量200g未満の場合):東京都迷惑行為防止条例違反、東京都公園条例違反
現状:書類送検 以後報道による情報なし

 

大阪府大阪市住之江区咲洲
6月 G20サミット開催にあたり制定されていた飛行禁止区域内でドローンを飛行させていた。
罪状:大阪府条例違反
現状:書類送検 以後報道による情報なし

 

東京都港区
6月 マンション侵入しドローン飛行、飛行させていたドローンの提出等の対応に応じなかったた。
機体の提出がなかったため、機体種別不明。
罪状(重量200g以上の場合):航空法違反(法第132条第2号、第132条の2第6号、同第7号、第157条の5第1号、同第2号)、住居侵入(刑法第130条)
罪状(重量200g未満の場合):住居侵入(刑法第130条)
現状:逮捕→保釈 書類送検 以後報道による情報なし

 

東京都足立区千住桜木
6月 東京都足立区内の公園で無許可でドローンを飛行させた。
罪状(重量200g以上の場合):航空法違反(法第132条第2号、第132条の2第5号、同第6号、同第7号、第157条の5第1号、同第2号)、東京都迷惑行為防止条例、東京都公園条例
罪状(重量200g未満の場合):東京都迷惑行為防止条例、東京都公園条例
現状:家裁送致→略式命令

 

広島県呉市宮原
9月 海上自衛隊呉地方総幹部上空及びその付近で模型航空機を飛行させた。
罪状:対象施設の敷地及び区域内飛行(小型無人機等飛行禁止法第6条、同第12条)
現状:書類送検 以後報道による情報なし

 

神奈川県横浜市西区みなとみらい
9月 前年12月に国交相の許可なく航空法により禁止された場所と方法により無人航空機を飛行させた。
罪状:航空法違反(法第132条第2号、第132条の2第6号、同第7号、第157条の5第1号、同第2号)
現状:書類送検 以後報道による情報なし

 

静岡県伊東市
10月 過去2回にわたる防災訓練の中で飛行させていた無人航空機の飛行が、催しが行われている会場周辺での飛行にあたり、承認が必要となる飛行なのではないかと、私人により告発を受けた。
罪状:航空法違反(法第132条の2第8号、第157条の5第2号)
告発者による不当告発
訓練開催前にドローンが飛ぶ旨を参加者に通知していたかによって扱いが異なる微妙な事例です。
現状:書類送検 以後報道による情報なし

 

大阪府泉佐野市関西空港島
10月 関西空港の周辺空域でドローンの様な飛行物体が確認され、空港の全ての滑走路が閉鎖された。
罪状(重量200g以上の場合):航空法違反(法第49条、第56条の3、第132条第1号、第157条の3第1号)、威力業務妨害(刑法第234条)
罪状(重量200g未満の場合):航空法違反(法第49条、第56条の3、第134条の3、第134条の3第2項)、威力業務妨害(刑法第234条)
いずれの場合も、発着場所および飛行経路によっては、航空法違反は不成立。
現状:捜査中
本件について過去に取り上げた記事はこちら【関空|ドローンにより滑走路が度々閉鎖】

 

東京都文京区
12月 東京都文京区内の自宅マンション敷地内での無許可飛行。
罪状:航空法違反(法第132条第2号、第132条の2第6号、同第7号、第157条の5第1号、同第2号)
現状:書類送検 以後報道による情報なし

 

書類送検・逮捕されたから即罰金刑というわけでは無い

「逮捕」「書類送検」されただけで、犯罪者扱いされる風潮がある日本社会ですが、逮捕や送検されたからと言って有罪というわけではありません。航空法違反も同じです。ドローンに関する違法行為で逮捕や検察へ身柄送致されるのは、さすがにヤバい事をした時です。大体の場合は書類送検で済みます。

航空法違反の罪が確定するのは、起訴されて裁判で有罪判決が出た時に罰金などの刑罰が確定します。
それまでは推定無罪の原則が適用されるので、外野がとやかく言う筋合いはありませんが、軽い違反であれば起訴猶予処分となることも多く、報道による情報発信も「書類送検された」までで止まってしまうのでその先を追いかけるのはなかなか大変です。
 

実際に罰金刑の判決が出たと報道された事例

香川県内での違法飛行
2015年12月10日、航空法改正によりドローン規制が施行されたその日、許可を受けずに人口集中地区で無人航空機を飛行させたとして書類送検、航空法違反で起訴され罰金20万円の略式命令を受けました。
ドローン規制施行後最初の違法ドローン飛行の事例です。
 
京都市中京区での許可承認外飛行
2016年1月2日 夜景を撮影するためと京都市中京区の住宅地で国土交通大臣に許可・承認無く、人口集中地区内での夜間飛行を行なったとして、航空法違反によりオペレーターが略式起訴されました。京都簡易裁判所は罰金20万円の略式命令を出しました。
 
2017年11月 岐阜県大垣市でのドローン墜落事故
2015年の航空法改正施行以降、負傷者を出した最初のドローン事故の加害者であるオペレーターは、航空法違反と被害者との示談も成立ていたことで、業務上過失障害については被害者との示談が成立しているという観点から岐阜地検大垣市部は不起訴(起訴猶予)処分、航空法違反については承認外機体を使用した無許可飛行の罪で罰金20万円の略式命令をうけました。
 

交通違反との違い

自動車を運転していて、交通違反を犯したとしても、交通反則通告制度により一定期日までに反則金を納付することで、その行為に対して公訴を提起れない、要するに信号無視や30km/h(自動車専用道路では40km/h)未満のスピード違反、進路妨害など軽微な違反については、反則金の納付により刑事訴追を行わないという制度です。
この反則金を支払えば刑事手続きが取られないので、有罪と同じ扱いがされてしまいますが前科はつきません。
対して、航空法はドローンと言えども、元はと言えば航空機の安全に関する法律です。道路交通法の様に反則通告制度はなく、そのまま刑事訴追の手続きに進むので、判決にしても略式命令にしても航空法違反の前科がつきます。

ドローンに関する航空法違反は、基本的に略式起訴の対象にしかなりませんが、航空機が絡む様な重大な違反行為の場合は、通常裁判の手続きに進むこともあります。
また、2019年9月18日の航空法改正以降は、ドローンに関する航空法違反にも、罰則として懲役刑となる項目(航空法第157条の4)が追加されました。
 

悪いのは違反したオペレーター本人だけ

ドローンによる航空法違反での摘発件数は年々増え続け、2016年は36件33人、2017年は68件77人と増加傾向にあります。
ここでよく言われるのが、ドローンが飛ぶことが「悪いこと」「危険なこと」として見られる傾向は、どうにかしたいところです。本質は、違反したオペレーターが無知であることが最大の問題です。
各種法令やドローンの飛行規制に関する情報は、国土交通省のホームページで公開されているので、情報収集を怠ったオペレーターが悪い。
飛行禁止区域も空港周辺や人口集中地区も全部インターネット上で少し調べれば知ることができるので、やはり情報収集を行なったオペレーターが悪い。
故違犯・・・こいつは論外ですね。
世間が「どこでも飛んでしまうドローンが悪い。」と言い始めたら、それはドローンを扱う社会として不適合と言わざるを得ません。

田舎だけど人口集中地区の端っこの空き地・・・
ここなら大丈夫だうと、ろくに調べもせずにドローンを飛ばしたあなた。晴れて前科持ちの仲間入りです。
こうならないためにも、ドローン規制に関する情報収集は常に行い、新しい情報に対してアンテナを張っておく様にしましょう。

 


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