中国|新型コロナウイルス感染拡大防策にドローンを活用

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昨年末から中国湖北省 武漢市を中心に、世界各地で感染者を出している新型コロナウイルス(COVID-19)。
日本国内でも35人(2/6日時点)の感染者が出ており、世界的には日に日に感染者、関連死者が増えていっている状況です。
どこまで広がるのか、全く未知のウイルスではありますが、新型コロナウイルスの発生源とされている中国では、各地でドローンを使った感染拡大防策がとられています。

硬核!河南豫剧版村喇叭宣传防疫 网友:这才是跟大爷宣传的正确姿势【BTV 動画】

いろいろ難しいことをしようとして頑張っている人が多いドローン産業界ですが、こういうシンプルな使い方をまずは極める必要があるのではないでしょうか。


湖南省 常徳市 鼎城区の例|Bai du(百度)より

华声在线
2月4日上午,在鼎城区周家店镇集镇上空,一架无人机正在盘旋作业。为控制疫情扩散传播,该镇采用无人机喷洒消毒的方式,达到全镇防疫消毒全覆盖。
据介绍,一架无人机每次可携带10公斤左右消毒液,单次喷洒面积可覆盖5000平方米,喷洒面积更广、效率更高,更避免了人员密集接触可能带来的疫情传播,有效解决了防疫工作中设备缺乏、人手不够等问题。(通讯员 赵霞 摄影/报道)

2月4日の朝、常徳市鼎城区の周家店鎮のマーケットタウン上空にドローンが浮かんでいた。
新型コロナウイルス感染の広がりを抑制するために、町はドローンによるスプレー消毒を採用して、町の全域で感染予防対策として町内の消毒が行われました。
報告によると、ドローンは約10kgの消毒剤を運ぶことができ、1回の散布範囲は5000㎡に及ぶ。これにより散布範囲はより広く、より効率的であり、集中的な人員接触に起因する感染状況の広がりは回避され、 防疫作業における機器と人員不足の問題を解決するのに効果的です。
(赵霞 撮影/本文)

中国各地でドローンを活用した消毒剤散布や感染拡大防止策を実施

上海では、DJI製の大型農薬散布ドローンを使用して、公共施設やゴミ処理場などのウイルス発生源となりそうな場所の消毒作業を実施しています。
人が地上で消毒剤を撒く作業を行うより、広範囲に及ぶ消毒作業を圧倒的短時間で実施することができるため、大量作業員を確保する必要もなく、作業効率も著しく改善しているとのこと。
【在上海这些小区,“无人机”当起了消毒员、巡逻员,为社区干部“减负”|上海の一部の地域では、「ドローン」が消毒剤およびパトロール担当者として機能し、役所作業員の負担を軽減します(中文記事)】

街のど真ん中で、16kgのペイロードを有する大型ドローンを飛ばす。
展示会等ででを見たことがある人は、大きさのイメージを掴んででいただき易いかと思います。写真に写っている人との大きさを比べると

日本だと例え感染症対策であったとしても、やれ自治体との手続きだ、安全対策だと、いろいろな制約や手続きが出てきて、全てが完了して「いざ作業開始」という頃には疫病が収束している可能性が大いにありそうです。実際に疫病が拡大する場合は特例措置を取ってくれる可能性もありますが、普段の行政を見ていると…
良くも悪くも中国という国の制度だからこそ可能な荒技なのかもしれません。さすがはDJIのお膝元。

防疫!大疆农业设立 1000 万基金支持无人机“战疫先锋”|防疫!DJI農業はドローンの「戦疫(役)最前線」を支援するため1,000万元の基金を設けた【环球网 掲載記事より】

“疫病”との戦いに勝つ

新型コロナウイルスによる肺炎流行の拡大予防は重要な時期に入った。都市部と農村部の感染流行を、隔離政策や殺菌消毒によって、如何に効果的な予防方策を実施するかが急務となる。

1月31日、中華人民共和国農業農村部は『全国農民協同組合への提案書』において6つの提案を提出し、農民協同組合は農村区域内での衛生防疫消毒作業に各種農機具を利用するように奨励した。
その後、中国航空協会航空支局、中国農業機械流通協会、中国農業大学薬品機械と薬品技術研究センターも対応するように関連ガイドラインを発行した。

新型コロナウイルスの感染流行が発生して以来、DJI農業に協力する各地のパートナーたちは、農薬散布ドローンを使って各地の感染流行を抑えるように主導的に動いた。河南省宝豊県、四川省成都市下崇州市、山東省聊城市、河南省常徳市などの場所でDJI農業植保部隊は各々行動をとり、村の主要な街道で消毒を行い、現地の殺菌予防に助力している。

DJI農業の第一線パイロットは殺菌任務を実行した
安全に消し去る
DJI農業はあなたをサポートする

国の要請に応え、企業の社会責任を積極的に果たすため、DJI農業は「疆军战疫(国境軍戦疫)」での行動を正式発表し、各地の疫病最前線での戦いを支援するため1,000万元基金を設け、併せて殺菌ガイドラインを発表し、安全な予防方策実施の手助けを行う。

疫病最前線での危険を承知で黙々と立ち向かう全ての人に感謝します。私達はお互いを信じて助け合い、科学的予防と衛生管理をすることで、この新型コロナウイルス流行阻止作戦によって感染症に打ち勝つことができると信じています。
肺炎は冬の間に収束し、私達は暖かな春を迎えることになります。

活躍したドローンは農業用機

ドローンによる消毒剤散布で活躍したドローンは、農薬散布用に開発され、現に販売されている機材です。
AGRAS MG-1|10kgのペイロードを有する折りたたみ式のオクトコプター
AGRAS T20|MG-1発展系、最新の農薬散布ドローン
現地メディアが掲載している記事や写真、そこで取り上げられている機体は、農業用として日本でも販売されているドローンです。
普段使いのドローンとは比べ物にならない程のペイロード。もともと、追加で物を搭載する、液体を散布するなどの設備を備えた状態をベースとして設計されているので、従来の大型機と比べても、飛行の安全性は格段に向上しています。

ドローンによる消毒剤散布による防疫方策は、農業分野での技術開発・実績の蓄積により、そのまま街中での殺菌・消毒作業に転用できるレベルにまで成熟しています。
空撮に次いで、農業分野でのドローン利用は「第二の成熟ドローン産業」であると筆者は考えています。

感染症対策としては効果的でも監視体制の強化にドローンが活用されるという問題点

ドローンで空中から監視、マスク着用を住民に呼び掛け 中国|CNN News
新型肺炎拡大の中国、ドローンで外出する市民を追い返す|ロイター通信
コラム:新型肺炎対策にドローン、中国が誇示する監視国家の姿|ロイター通信
新型コロナウイルス 中国ではドローン巡回 マスク着用呼びかけ|FNN Prime online
防疫方策として「ドローンを使って殺菌消毒剤を散布する」という意思決定から、実際に行動するまでの迅速さは見習うべき点だと思います。しかし、出歩いている人の監視や家に追い返すなどの実力行使は、いろいろと問題があると思います。ロイター通信はその点を問題視している様な記事を出しています。ただ、上で紹介している記事の中にある動画では、街中で飛んでいるドローンに対しても好意的であるのが印象的です。

ドローン産業振興を目指すには

「ドローン産業振興を目指す」という意味では、ミッションを立案して遂行するまでのスピードの速さから、中国のドローン文化レベルは日本より遥かに高い所にあるのではないでしょうか。
日本では、「ドローン産業の発展を目指す」を謳いながらも、法規制強化、許認可申請や飛行前の手続きが煩雑化、機体識別信号の発信義務化の検討など、実際の安全対策とは別のところで手間ばかり増えていっている現状。そもそも日本政府は「全ての無人航空機の飛行を把握したい」という願望があるため、本気でドローン産業振興を目指しているのか甚だ疑問です。

もし、厚労省からの依頼で同様のミッションを大阪市内でやろうとすると、行政からの依頼にもかかわらず関係各所への各種手続きがあったり、省庁間で情報共有がされていなかったり(航空法は132条の3に該当するかな?)と、手続きだけで1週間以上かかりそう。
しかし、今回の中国での事例も、新型コロナウイルスの感染流行方策は中国政府が旗振り役なので、街中で自由に飛ばせているだけなのかもしれません。それに、ドローンによる国民の監視も並行して行われているので、手放しで称賛できることではありません。
何事にもバランスが大切です。

 

※中国にもドローンの飛行規制はちゃんとあります(一部地域では特区になっていたりしますが)ので、今回の騒動が収束して中国に旅行へ行った時、好き勝手にドローンを飛ばしていいと言うわけではないのでご注意を。


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